スポーツチャンバラ 田邊哲人会長のインタビュー
インタビュー記事No.22
「 第34回全日本選手権大会 」

田邊哲人会長
INDEX
74.「部外競技 本部講習会」
73.「ワンステップ上へ」&「得物自由(異種対戦)解禁」
72.平成27年度 本部講習会の解説
71.提出書類作成について
70.本年の本部講習会
69.第40回世界選手権大会
68.第40回全日本選手権大会
67.日本体育協会 加盟
66.田邊会長 藍綬褒章 受章!
65.「第39回全国少年少女選手権大会について」
64.「第262回大学生対象本部講習会」
63.「指定審判員」と「指名審判員」
62.スポチャンクラブと"オールマイティ審判"
61.平成26年度 本部講習会
60.第39回世界選手権大会
59.第68回国民体育大会in東京
58.審判員審査 について
57.種目別 1級基本動作審判員について
56.第38回全国少年少女選手権大会
55.1級審判員及び検査役の資格、及びベスト(ビブス)着用の義務
54.大会の出場資格について
53.称号(錬士・教士・範士)について
52.指導者の資質
51.都道府県市区町村 体育協会加盟への勧め
50.第38回世界選手権大会
49.公益財団法人 日本体育協会加盟祝賀会
48.第6回アジア・オセアニア選手大会
47.第38回全日本選手権大会
46.第4回田邊杯争奪戦スポーツチャンバラ大会
45.第7回ヨーロッパ大会 in Russiaについて
44.本部講習会(直伝会)について
43.棒・杖について
42.楯長剣
41.第37回世界選手権大会
40.新しい人
39.総会報告と異種競技審判員の説明
38.全国レク大会・全国スポレク祭・国体について
37.第36回世界選手権大会について
36.第6回ヨーロッパ大会について
35.団体戦について
34.第35回世界選手権大会
33.下期講習会、短刀のルール改正
32.第4回アジア・オセアニア大会について
31.本部主催講習会(上半期)
30.第35回全国少年少女大会について
29.指導者について
28.短槍について
27.師範・師範代について
26.第34回世界大会
25.初心者への指導方法について
24.一級審判員及び一級審判員講師講座について
23.スポチャン記念碑
22.第34回全日本大会
21.第34回全国少年少女大会
20.第5回ヨーロッパ大会を終えて
19.クラブ制度について
18.第33回世界大会
17.第20回スポレク祭
16.第2回アジア大会
15.第33回全日本大会
14. 基本動作一級審判検定
13. 第33回全国少年少女大会
12. 第4回ヨーロッパ大会
11. 段級について
10. 2006年10大ニュース
9. 小太刀護身道からスポチャンへ
8. 小太刀護身道のはじまり
7. 基本動作の解説
6. 第32回少年少女大会を終えて
5. 「師匠」について
4. 第32回全日本大会を終えて
3. スポーツ拠点推進事業
2. 基本動作について
1. 第31回世界大会を終えて
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[第34回全日本選手権大会写真集]

第34回全日本大会が終わりました。如何でしたか?


  今大会では先ず、大変に良い開会が出来ました。
私はどこの大会に行っても先ず、その開会式のセレモニーが一番気になります。開会式とはその大会を象徴する重要なセレモニーです。そこできっちりと号令に合わせた動作が決まる、このことがスポチャンという団体の総体評価に繋がります。来賓頂いた方々が客観的に見て、その団体、大会を認めるかどうかはこの点にかかっているのですね。来賓の方々は色々な行事のセレモニーに出席していますので他と比較できますし、また繁多の折、最後まで見届けるわけではありませんから、そのセレモニーでその団体がしっかりしているか見定める大きな要素となります。誰しもダラダラしたセレモニーなんて出席したくないでしょう。そして結局、好印象を持ったしっかり統率のとれた団体を好きになるし、認めると事になるでしょう。

  先ず、全国的に広がっている「注目の礼」のアドバイスポイントは、来賓の方々が挨拶する場合、指揮者(号令を掛ける人)は、「○○先生にー」と言うように予礼の語尾を伸ばすでしょ。「○○先生に向かって」とか「○○先生に対して」、また「正面に向かって」ではいけません。あくまでも「○○先生にー」という予礼です。そして場内一同が静止した状態を見届け、「注目!」と動礼が掛かります。その時に上席の真正面の人は、一斉に顎を4,5センチほど上げ静止します。また左右にいる人は、上体を動かさずに首だけを曲げてその人の目を注視します。そのアクションがピタッと決まると、大変に気持ちが良いものです。鍛えられた団体とはそう言うものです。しかも"礼にはじまり礼に終わる"武道団体ですからそれ位は当然でしょう。そしてこの指揮者の呼吸と気合いでこのセレモニーの成功が決まります。
今大会は、正に美しくきりっと決まった大変に気持ちの良いセレモニーでした。

  またいつも気になっているのは、指揮者の立つ位置ですね。横隊の一番右教導から60センチ離れて立つのです。そして半ば左向き(45度)、号令を掛けます。ローカルな大会には、この指揮者がとんでもない所に立つことがあります。この位のことは、当然正しく行って然るべきですね。




対戦は如何でしたか?
基本動作は岡山県の藤谷選手がグランドチャンピオンとなりました。

  岡山県の藤谷恭信選手は、最初から巧いと感じていました。当時はまだ荒削りな所もありましたが、今回はきちっと仕上げて来ましたね。世界でも通用するでしょう。

  決勝戦では、今年の基本動作少年チャンピオンであり、そして全日本基本動作チャンピオン連覇の掛かった高知県の野村五月選手との戦いでしたが、技量と言うより、藤谷選手の武道経験からくる風格が印象的だったということしょうね。男性の力強さ・たくましさと女性の華麗さ・美しさ、どちらもその長所を素直に伸ばしていく、それでいいのだと思います。




打突部門は元世界チャンピオンの田邊賢一選手でした。

  そうですね。第28回全日本チャンピオンの菅田勝治選手(新潟県)との決勝戦でしたが見応えが有りました。結果表を見ても全日本チャンピオンや世界チャンピオンの経験者などそうそうたるメンバーが出場していましたから、どの試合も見応えがありました。やはりチャンピオン経験者というのは、なんだかんだ言っても力がありますね。勝負感もあるし。経験豊富な田邊選手のみならず、第31回世界チャンピオンの山田選手もやる気が湧いてきているようです。かれらは地域では優秀な少年達を育てています。

  田邊選手の強さは、そのバネにあります。今回は若干絞った身体とリズムが良かったですね。リズムが良いと一ヶ所に居つかず、相手のリズムに合わすことなく自分のリズムで打ち込める。相手のリズムと距離を読み一瞬に打ち込む。または打ち込んでくる相手をかわして打つ。「打機三処」と言葉で言うのは簡単ですが、両者ともそんなことは解りきっていますから難しいし面白い。緊張の中の緊張、瞬間芸ですね。

  そう言う所が、オープン戦に出てくる経験の少ないジュニアにはなかなか厳しいところです。ジュニアがオープン大会に出場するとき、どうしても経験不足が露呈してしまいます。勝つ時は勝つけれど長続きしない。もっと視野が広くなり、全体が見えるようになるとまた一段階強くなるでしょう。勝って得ることもたくさんあるが、負けて得ることもたくさんあります。今は焦らず、勝ち負けに拘らず、自分自身で自由に研究・修練して下さい。大きな大会になると、最後の試合になればなる程息の抜けない面白い試合になります。時間的な関係で難しい場合もあるかも知れませんが、最後の試合まで見ようと言う意気込みを持って、実際に見たりビデオに撮影したりして「見取り稽古」をして欲しいですね。ビデオでくり返し見取り稽古するのも効果的ですから。




今後は8月にアジア・オセアニア大会、10月に全国学生大会、そして11月にはいよいよ世界大会です。

  今大会は、世界大会の団体戦代表者を選考する大会の一つとして重要な大会でした。またアジア大会、全国学生大会も代表選考大会となっています。これは、万人に斉しく与えられたチャンスです。幸運も道連れにしながら十分にスポチャンをエンジョイしていただきたい。そして私は今後とも、常にこのチャンスを斉しく全員に提供しつづけ、そして、皆さんのサクセスストーリーを支援したいと考えています。




有り難うございました。
次回のインタビューもお楽しみに!!

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